手首や関節のまわりに突然、しこりのような膨らみができて驚いたことはありませんか?それはガングリオンと呼ばれる良性の腫瘤で、多くは無害ですが、神経を圧迫して痛みやしびれを伴うこともあります。
特に女性にできやすい傾向がありますが、誰にでも起こり得るものです。今回は、ガングリオンができやすい人の特徴やセルフケアの方法、まれに見られる悪性の腫瘍との違いなど、気になるポイントをわかりやすくご紹介します。
ガングリオンとは?関節や腱にできる良性のしこり
ガングリオンは、関節や腱の周囲にできるゼリー状の液体が詰まった良性の腫瘤です。見た目はコブのようにふくらみ、内容物の状態によって硬さは異なります。柔らかいタイプもあれば、しっかりとした弾力を感じるものも存在します。
多くは無症状で、日常生活に支障がなければ経過観察で済むケースが一般的です。ただし、いったん小さくなっても再発する可能性があります。
さらに、自然に大きくなることもあるため、違和感や外見が気になる場合は早めの受診がおすすめです。なお、触っても確認できないほど小さい場合には、超音波検査やMRIなどの画像診断で発見されることがあります。
発生の原因はまだ明確に解明されていない
ガングリオンは体のどの部位にもできる可能性があり、発生の仕組みについては、いまだにはっきりとした原因はわかっていないのが現状です。
発生する仕組みとしては、関節包や腱鞘から滑液が染み出し、それが袋状の構造内にたまることでガングリオンができると考えられています。たまった滑液は次第に濃くなり、ゼリー状になることで、触れるとはっきりわかるしこりとして現れるようになります。
ガングリオンは多くの場合、自然に発症するものですが、まれに打撲や捻挫などの外傷が原因で現れるケースもあるようです。
手首や足首など、関節の周囲によくみられる
ガングリオンは、手首や足首などの関節や腱のまわりにできやすい傾向があります。特に手首の甲側にできるケースが多く、全体の約8割が手のまわりに発生していて、しこりに気づいて病院を訪れる方も少なくありません。
足首では、腱や靭帯が集まる部位にできやすく、とくに内くるぶしのあたり(内側側副靱帯周辺)に発生しやすいとされています。外くるぶし付近など足の外側にできる場合もありますが、必ずしも手や関節をよく使う人に多いわけではありません。
ガングリオンができやすい人の特徴
ガングリオンができる原因は明確には解明されていませんが、できやすい人の特徴を以下にまとめました。
20〜40代の女性に多い傾向がある
特に20〜40代の女性に多く見られる傾向がありますが、年齢や性別に関係なく発生します。ホルモンバランスの変化や関節の柔らかさも関係していると考えられていて、家事や育児によって手首や指に負担がかかることも、ガングリオンができやすくなる一因だと考えられているようです。
手首や指などに日常的な負担がかかる
ガングリオンの原因ははっきりと解明されていないものの、手足の血流をよくし、関節に過度な負担をかけないよう心がけることが、ガングリオンの予防につながる可能性があります。
日常生活で無理な姿勢や反復動作を避け、適度なストレッチや体を冷やさない工夫をすることが大切です。
遺伝的要因や体質による影響
ガングリオンの発症には、遺伝や体質が関係していると考えられています。関節や腱鞘が弱い体質の人や、関節リウマチなどの持病を抱えている場合は、ガングリオンができやすい傾向が見られるためです。
ガングリオンができやすい人に共通する生活習慣
普段、注意したいのが生活習慣です。手や指をよく使う仕事や趣味を持つ人は、関節や腱に繰り返し負担がかかるため、ガングリオンができやすいとされています。
ピアノ演奏やパソコン作業、手芸などが挙げられますが、テニスやゴルフ、体操のように関節に負担がかかりやすいスポーツを趣味にしている方にも見られます。
普段、スマートフォンはパソコンを長時間使用する人も注意が必要です。ただし、手を頻繁に使う人だけに限らず誰にでも発症する可能性があり、正確な原因はまだ解明されていません。
放置しても大丈夫?ガングリオンの対処法3つ
ガングリオンの大きさは個人差がありますが、一般的には米粒ほどの小さなものから、ピンポン球ほどの大きさになるものまでさまざまです。すぐに専門医に相談したほうがいいのか迷う方もいると思うので、代表的な対処法を3つご紹介します。自分の状態を見極める参考にしてみてください。
痛みなどがなければ経過観察でも問題ない
ガングリオンは良性の腫瘤であり、多くの場合、痛みなどの症状がなければ日常生活に支障をきたすことはありません。そのため、無症状であれば経過観察でも差し支えありません。ただし、見た目が気になって精神的なストレスを感じるようであれば、症状がなくても検査を検討するとよいでしょう。
痛み・痺れなどがあれば内容物を吸引する
関節を動かしたり圧力がかかったりすると、痛みや違和感が強くなることがあります。これは、ガングリオンが神経の近くにできていることで、神経を圧迫し、しびれや筋力の低下を引き起こす場合があるためです。
このような症状がある場合には、注射針を用いて中のゼリー状の液を吸い出す吸引療法が一般的。目立ちやすい場所にガングリオンができている場合には、術後の傷が残りにくいこの療法がおすすめです。
再発を繰り返す場合ば摘出手術も検討する
注射による吸引を繰り返しても再発を防げない場合や、強い神経症状が出ている場合には、手術が検討されることがあります。関節を包む関節包や、腱を包む腱鞘にできた袋状の部分を、根元からしっかり切除するため、再発のリスクが低くなるのが特徴です。
悪性腫瘍との見分け方と医療機関へ相談する目安
悪性かどうかを判断するには、しこりの硬さや、周囲の組織との動きの違い、触れたときにしこりが独立して動くかどうかといった点が判断材料になります。
特に、短期間で急に大きくなったり、固くゴツゴツして痛みを伴う場合は、悪性の可能性があるため注意が必要です。悪性腫瘍だった場合、早期の施術がその後の経過に大きく関わるため、早めの来院が重要です。
見た目だけでは判断がつきにくいため、自己判断をせず、不安があれば専門医に相談しましょう。
ガングリオンの再発を予防する方法はある?
ガングリオンの悪化や再発を防ぐためには、日頃の生活習慣を見直すことが大切です。体をしっかりと温めることで血行が促進され、リンパの流れもスムーズになります。
また、リンパマッサージや入浴、軽い運動を取り入れることで、体内の老廃物の排出を助ける効果も期待できます。さらに、ストレスをため込まないことも重要で、マッサージやリラックスできる時間を持つなどして、心身のバランスを整えていきましょう。
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