肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経が刺激されることで起こる鋭い痛みや違和感を伴う症状です。日常のちょっとした動きでも痛みを感じやすく、不快感が長引くこともあります。
今回は、肋間神経痛の基礎知識とあわせて、痛みを和らげるストレッチやセルフケアの方法を紹介。症状を悪化させないための注意点や、自宅でできる簡単なケア方法についても詳しく解説します。肋間神経痛にお悩みの方はぜひご覧ください。
肋間神経痛とは
肋間神経痛とは、背骨から肋骨に沿って伸びる肋間神経が刺激を受けて起こる痛みを指します。背中から胸、脇腹にかけてビリビリとした鋭い痛みが走るのが特徴で、深呼吸やくしゃみ、体をひねる動きで痛みが強まる場合もあり、注意が必要です。
原因には、神経の圧迫や損傷などがあり、はっきりとした理由がわかるものを「症候性肋間神経痛」、原因が特定できないものを「特発性肋間神経痛」と呼びます。どちらも日常生活に支障をきたすことがあるため、適切な対処が大切です。
ストレッチは肋間神経痛に効く?始める前の注意点
実は、肋間神経痛にはストレッチが効果的であることをご存じでしょうか。ただし、ストレッチを始める前の注意点もあります。
まずひとつ目は、痛みを我慢して無理に伸ばさないこと。体に負担をかけると逆効果になります。
ふたつ目は、朝起きてすぐには行わず、体がしっかり温まってから始めること。筋肉が冷えたままだとケガのリスクが高まります。
そしてみっつ目は、必ず湯船に浸かること。シャワーだけでは体が十分に温まらず、ストレッチの効果も半減してしまいます。なかでも、お風呂上がりのタイミングがいちばん効果的です。体が温まり、筋肉も柔らかくなっているため、よりストレッチの効果を得られます。
肋間神経痛を和らげるストレッチおすすめ5選
この章では、肋間神経痛を和らげるおすすめのストレッチを5つ紹介します。
腕回し
腕を回す動きは、肋骨まわりの筋肉をほぐすのに効果的です。両手を肩に軽くのせて、ひじで大きな円を描くようにゆっくりと後ろ回しをします。次に、同じように前方向にも回しましょう。

胸を開くストレッチ
胸を開くストレッチは、背中や胸の緊張をほぐすのに効果的です。椅子に座って背筋を伸ばし、両手を頭の後ろで組みます。ひじを外側へゆっくり開きながら、息を吐いて肩甲骨を寄せていくイメージで胸を開きましょう。
そのまま5秒ほどキープしたら、力を抜いてリラックス。呼吸を止めず、気持ちよく伸びる範囲で行ってください。
サイドストレッチ
背筋をしっかり伸ばし、片手を頭の上にまっすぐ伸ばします。そのまま腕を上げた側と反対方向へ、ゆっくり体を倒していきましょう。脇腹から肋骨の外側にかけて心地よく伸びを感じたら、その姿勢で10秒キープ。
終わったら反対側も同じように行います。無理に倒しすぎると腰に負担がかかるため、気持ちよく伸びる範囲でじっくり行うのがポイントです。

背中・胸のツイストストレッチ
椅子に座り、片手を体の横か背もたれに軽く添えます。そのまま、息を吐きながら上半身をゆっくりひねりましょう。
胸や背中がじんわりと伸びる感覚を意識して、10秒キープ。終わったらゆっくり正面に戻り、反対側も同じように行います。
無理に強くひねらず、呼吸に合わせてやさしく動かすのがポイントです。痛みが出る場合はすぐに中止してください。
深呼吸エクササイズ
背筋を伸ばして、楽な姿勢で座るか立ちましょう。腹式呼吸を意識して、まずは鼻からゆっくり息を吸い込みます。
次に、口から少しずつ息を吐き出していきましょう。
そのとき、肋骨がふわっと広がるようなイメージを持ちながら、胸や背中の緊張を和らげるのがポイントです。肋間神経痛は浅い呼吸による筋肉の緊張とも関係しているため、深呼吸を習慣にするだけでも改善が期待できます。
ストレッチ以外も!肋間神経痛を和らげるセルフケア
ストレッチ以外にも、不快な痛みを和らげる方法があります。以下のセルフケアで、さらに効果を高めましょう。
体を温めて血流アップ
カイロなどを使って、痛みを感じる部分をやさしく温めてみましょう。体が温まると筋肉のこわばりがほぐれ、肋間神経への圧迫も次第にやわらぎます。
また、体を温める方法としておすすめなのが入浴です。お風呂にゆっくり浸かることで、筋肉の緊張が緩むだけでなく、気分も落ち着きやすくなります。なお、熱すぎるお湯はかえって体に負担をかけるため、38〜40度くらいのぬるめの湯にゆっくり浸かるのが理想です。
姿勢の見直しで負担を減らす
背中が丸くなる猫背の姿勢は、前にずれた重心を支えようとして、背中や肩まわりの筋肉に余計な負担をかけてしまいます。筋肉の緊張を強める原因にもなるため、日ごろから軽く顎を引き、背筋を伸ばした姿勢を意識することが大切です。
湿布を貼って炎症をおさえる
肋間神経痛は市販薬では根本的な改善が難しいとされますが、痛みが強いときには温湿布がおすすめです。冷えが症状に影響することが多く、患部を温めることで血流が良くなり、痛みの軽減につながります。
やさしくマッサージする
肋間神経痛の対策として、胸椎まわりや背中の筋肉をゆるめるマッサージが効果的です。仰向けに寝て、肩甲骨の間あたりにテニスボールを置いてみましょう。体重を軽くかけながら、背中でゆっくりとボールを転がすことで、背骨のきわにある筋肉を無理なく刺激できます。
自宅でも手軽に行えるセルフケアのひとつです。痛気持ちいいと感じる程度の、心地よさを感じられる圧でやさしくマッサージしましょう。
ツボ押しで痛みを和らげる
自宅でできるセルフケアとして、ツボ押しもあります。肋間神経痛への効果が期待できるツボを紹介します。
・郄門(げきもん)

郄門は手首からひじにかけた内側の中央付近に位置するツボです。自律神経のバランスを整える働きがあり、動悸や息切れなどの症状を和らげる効果があるといわれています。また、呼吸に伴って痛みが出る肋間神経痛にも有効とされ、穏やかに症状を落ち着かせてくれることが期待できます。
・合谷(ごうこく)

合谷は、親指と人差し指の骨が交わる少し手前のくぼみにあるツボです。風邪の症状や肩こりなど、幅広い不調に効果がある万能のツボとして知られています。血流を促す作用も期待できるため、血行不良が一因とされる肋間神経痛の痛みを和らげるのにも役立ちます。
・中府(ちゅうふ)

中府は、鎖骨の外側の下にあるくぼみから指1本分ほど下に位置するツボです。呼吸機能を高める作用があり、咳や喘息などの呼吸器系の不調に効果があるとされています。特に、背中から胸にかけて痛みが出るタイプの肋間神経痛に対して効果が期待できるでしょう。
ツボを押すときは、無理に強く刺激するのではなく、痛気持ちいいと感じる程度の力加減を意識しましょう。無理に押すと逆効果になる場合もあります。また、押す際は呼吸と合わせるのがポイントです。
息を吐くタイミングでツボに刺激を加えると、体がリラックスして効果が高まりやすくなります。息を吸うときには力を抜き、鼻から吸って口からゆっくり吐く呼吸を意識してください。吸うより吐く時間を長く取りましょう。
放置は危険?病院で相談すべきタイミング
痛みが頻繁に起きて日常生活に影響する場合や、ストレッチやセルフケアで改善が見られないときは、注意が必要です。
特に、息切れや動悸、めまいなどの症状を伴うときは、他の病気が関係している可能性もあります。これまでに感じたことのない鋭い痛みが突然現れたときも、早めに専門医へ相談するのが安心です。
広島周辺で肋間神経痛にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
肋間神経痛は、背中から胸にかけてビリビリとした痛みが走るつらい症状です。ストレッチやセルフケアで和らぐこともありますが、なかなか改善しない場合は、専門的なケアが必要かもしれません。
広島周辺にお住まいの方で、肋間神経痛にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。
どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。