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手指の痛みで疑われる7つの疾患|悪化を防ぐためのセルフケアと生活の工夫

スマホの長時間使用や家事・仕事での手作業が続くと、朝起きたときに指がこわばったり、特定の指だけがズキズキ痛んだりしませんか。「疲れのせい」と安易に考えてしまいがちですが、もしかすると何らかの疾患が隠れているサインかもしれません。この記事では、手指の痛みの原因となる代表的な疾患に加え、セルフケアの実践方法や予防のポイントを詳しく解説します。

目次

手指の痛みで考えられる代表的な疾患7つ

手指の痛みと一口に言っても、その原因はさまざまです。まずは、一般的に見られる代表的な疾患を7つご紹介します。ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対処のヒントにしてください。

へバーデン結節

へバーデン結節は、指の第一関節(DIP関節)が変形し、コブのように腫れたり、痛みが生じたりする病気です。40代以降の女性に多く見られることから、女性ホルモンとの関連が指摘されていますが、その詳しい原因はまだ分かっていません。

主な症状は、指の第一関節が赤く腫れ、痛みを伴います。指を曲げると痛みが強くなることもある。進行すると関節が変形し、コブのようになるのが特徴です。朝のこわばりや指の動きにくさを感じることが多いほか、片方の指だけでなく、複数の指に症状が現れることもあります。

乾癬性関節炎

乾癬性関節炎は、皮膚疾患である「乾癬」に合併して発症する関節炎です。乾癬患者の約10〜30%が発症すると言われています。指だけでなく手首や足首、膝などの関節にも炎症が起こることがあります。

主な症状は関節の腫れや痛み、熱感です。指全体がソーセージのように赤く腫れ上がる「ソーセージ指」と呼ばれる特徴的な症状が現れることがあります。乾癬特有の皮膚症状(赤く盛り上がった発疹やかさぶた)と同時に、関節の痛みが現れる、爪の変形を伴うことも多いのが特徴です。

腱鞘炎

腱鞘炎は、指や手首を動かす「腱」と、それを包む「腱鞘」が擦れ合って炎症を起こし、痛みが生じる疾患です。パソコンやスマホの使いすぎ、楽器の演奏、スポーツなど、特定の動作を繰り返すことで発症しやすくなります。

主な症状は、指や手首を動かした時の鋭い痛みや違和感です。患部を押すと痛みを感じます。炎症が起きている部位が熱を持ったり、腫れたりするのが特徴。特に親指や手首に起こりやすい傾向があります。

ドケルバン病(母指の腱鞘炎の一種)

ドケルバン病は、親指を使いすぎることによって起こる腱鞘炎の一種です。特に、親指を広げたり、物をつまんだりする動作を頻繁に行う人に多く見られます。スマートフォンを片手で操作する習慣のある人も要注意です。

主な症状は、手首の親指側に痛みや腫れ。親指を曲げたり広げたりすると強い痛みが走ります。育児中の女性(特に抱っこや授乳時)に多く見られることから、「ママさん病」とも呼ばれます。

ばね指(狭窄性腱鞘炎)

ばね指は、指の付け根にある腱鞘が分厚くなり、腱の通り道が狭くなることで起こる腱鞘炎です。指を曲げ伸ばしする際に引っかかりを感じたり、急に「カクン」と跳ねるような動き(ばね現象)が起こることから、この名前が付けられました。

朝起きた時に指が伸びにくく、強い痛みを感じます。指の付け根に小さなコブのようなものができるほか、進行すると指が曲がったままになってしまうことも。糖尿病や関節リウマチ、透析を受けている方は発症リスクが高いと言われています。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫システムが自分の体を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一種です。特に手や足の複数の関節に炎症を引き起こし、最終的には関節の破壊や変形を招くことがあります。起きた時に指や手首の関節がこわばって動かしにくい場合は要注意。関節だけでなく、全身の倦怠感や微熱を伴うこともあります。放置すると関節の変形が不可逆的に進行するため、専門医による対応が不可欠です。

手根管症候群

手根管症候群は、手首にある「手根管」と呼ばれるトンネル状の組織が狭くなり、その中を通る正中神経が圧迫されることで起こる疾患です。主に親指、人差し指、中指、薬指の半分にしびれや痛みが現れます。夜間や早朝にしびれが強くなることが多く、進行すると親指の付け根にある筋肉が痩せ、細かい動作が困難になることがあります。また、 妊娠中や更年期の女性に多いのも特徴のひとつ。放置すると神経が麻痺し、手の機能が著しく低下する可能性があります。

🔵手指の痛みを放置するとどうなる?

「ちょっとした痛みだから」と安易に考えて、手指の痛みを放置するとどうなるのでしょうか。それぞれの疾患に共通して痛みの悪化だけでなく、以下のような症状が進行する可能性があります。

1. 関節の変形・破壊

へバーデン結節や関節リウマチなどは、放置すると関節の変形が進行し、指の形が変わってしまいます。一度変形した関節は元に戻すことが難しく、日常生活に大きな支障をきたす恐れがあるため注意が必要です。

2. 腱や神経の機能障害

腱鞘炎や手根管症候群は、腱の炎症や神経の圧迫が長く続くことで指の動きが制限され、強いこわばりやしびれが残る場合があります。症状が慢性化すると、握る・つまむといった日常の動作にも支障をきたす恐れも。ただ早期に適切なケアをすれば進行を防ぎ、指の機能を保つことが可能です。

3. 痛みの慢性化

急な痛みをそのまま放置すると、脳がその痛みを記憶しやすくなり、本来なら気にならない程度の刺激でも強い痛みを感じやすくなることがあります。これが「慢性疼痛」と呼ばれる状態です。一度慢性化すると、原因を取り除いても痛みが残る場合があり、回復までに長い時間を要するリスクが高まります。

4. 精神的な負担の増大

手指の痛みが長引くと、趣味を楽しめなくなったり仕事に集中できなくなったりと、強いストレスを抱えやすくなります。さらに、イライラや気分の落ち込み、睡眠の質の低下につながることも。こうした精神的な負担は生活の質を大きく下げる要因となるため、心身の両面からケアする視点が欠かせません。

手指の痛みを和らげるセルフケアと工夫

手指の痛みを放置せず、できることからケアを始めることが大切です。ここでは自宅で簡単にできるセルフケアと、日々の生活で取り入れたい工夫をご紹介します。

テーピング

テーピングは、関節や腱を固定して動きを制限することで痛みを軽減し、患部への負担を減らす効果があります。

特に腱鞘炎やばね指など、特定の動作で痛みが生じる場合に有効です。痛む関節をまたぐようにテープを貼ることで、関節の動きをサポート。市販されている専用のテーピングテープや、伸縮性のあるキネシオロジーテープなどがおすすめです。

強く巻きすぎると血行不良になるため、きつく締め付けすぎないように注意しましょう。

湿布(温冷)

湿布には、炎症を抑える作用や血流を促す作用があります。痛みの状態に合わせて選ぶことが大切です。

冷湿布は炎症や腫れが強く、患部が熱を持っているときに適しており、急な痛みを落ち着かせるのに役立ちます。

温湿布は慢性的なこわばりや血流の悪さが原因の痛みに有効で、血行を促進して筋肉の緊張を和らげます。症状に応じた使い分けが重要で、判断に迷う場合は専門家へ相談するのが安心です。

マッサージ・ストレッチ

適度なマッサージやストレッチは血行を促し、筋肉の緊張を和らげることで痛みを和らげる効果があります。

マッサージは、痛みのない範囲で指の付け根から指先に向かって優しく行うのが基本です。特に関節の周囲を丁寧にほぐすと、こわばりの軽減や可動域の改善にもつながります。

ストレッチは、手のひらを上に向けて指をまっすぐ伸ばし、そのままゆっくりと大きく広げたり、グー・パーを繰り返す曲げ伸ばしを取り入れてみましょう。

ただし、強い痛みがある場合は無理に行わないことが大切です。我慢して続けると、かえって症状が悪化する可能性があります。

手指への負担を減らす

手指の負担を減らすためには、日常生活での工夫も欠かせません。

まず、パソコン作業やスマホ操作、家事など同じ動作を続けるときは、こまめに休憩を取りましょう。短い休息を挟むだけでも、筋肉や関節の疲労を和らげる効果があります。

次に、補助具の活用も有効です。ペットボトルのキャップオープナーや太めのペンなど、力を分散できる道具を使うことで手指への負担を軽くできます。

さらに、姿勢の改善も重要です。猫背などの悪い姿勢は肩や首の筋肉を緊張させ、結果として手や指の血流を妨げる要因になります。

サプリメントの摂取

関節の健康維持には、サプリメントを栄養補助として取り入れる方法もあります。

コラーゲンは軟骨や腱を構成する成分で、関節の柔軟性や弾力性を保つ働きをサポート。さらにグルコサミンは、コンドロイチンと同様に軟骨の健康を支える栄養素として知られています。これらをバランス良く摂取することで、日常的な関節ケアに役立ちます。

ただし、サプリメントはあくまで栄養補助食品であり、疾患の改善を目的とするものではありません。利用を検討する際は、医師や薬剤師に相談してから取り入れると安心です。

広島周辺で手指の痛みにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!

広島周辺にお住まいの方で、手指の痛みにお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。

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サイト監修者

東京大学 医学部 卒業
美容内科医/美容皮膚科医/AGA外来医/整形外科医

お一人でも多くの方が実績になるよう、真心を込めた対応を心がけております。また、処方後のアフターケアにも細やかに対応いたします。是非お気軽にご相談ください。

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