腱鞘炎は、手や指の使いすぎによって腱と腱鞘に炎症が起き、痛みや動かしにくさを伴う疾患です。整形外科での施術が基本となる一方で、姿勢や体の使い方の乱れが背景にある場合には、整体による体の使い方やバランスの見直しが、症状の軽減や再発予防に役立つこともあります。この記事では、腱鞘炎と整体との関係に加え、医療機関との役割の違いや整体院の選び方、自宅でできる対策までを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
腱鞘炎とは?手首・指が痛む原因と症状
腱鞘炎(けんしょうえん)とは、手や指を動かす腱と、それを包む「腱鞘(けんしょう)」の間で炎症が起きている状態を指します。腱と腱鞘の摩擦が繰り返されることで、痛みや違和感が生じるのが特徴です。
原因として多く見られるのは、パソコンやスマートフォンの長時間操作・料理・掃除・赤ちゃんの抱っこなど。同じ動作を繰り返す習慣によって腱や腱鞘に負担が蓄積し、やがて炎症へとつながります。特に、出産直後の女性や更年期に差しかかる世代では、ホルモンバランスの変化が影響する傾向があります。
症状としては、手首や親指のつけ根に現れる鈍い痛みや腫れ、熱っぽさなどが代表的です。さらに進行すると、指の動きに引っかかりが生じ「カクッ」と止まるような違和感(バネ指)を伴うこともあります。
悪化すると日常生活に支障をきたすため、早い段階で適切な対応をとることが大切です。
腱鞘炎に整体は役立つ?病院との役割の違い
整体では、腱鞘炎の痛みにつながりやすい姿勢の崩れや体の使い方のクセに着目し、関節や筋肉のバランスを整えることで、手や指への負担を減らすことができます。
痛みを取り除くだけでなく、体の動き方を調整し、再発しにくい状態へ導くことが整体の役割です。特に、長時間のパソコン作業やスマートフォン操作、家事・育児などによる慢性的な負荷に対して有効とされています。
一方で「痛みが強い」「腫れている」「指や手首が動かしづらい」といった場合には、整形外科などの医療機関を優先しましょう。レントゲンやエコーなどの画像検査を行ったうえで、薬物療法や注射、固定など、炎症を抑えるための医療的アプローチが実施されます。
「今ある強い痛みは医療機関で対処し、再発を防ぐ体づくりは整体で見直す」といったように、それぞれの役割を理解し、症状の段階に応じて適切に使い分けることが大切です。
整体ができる腱鞘炎に対する3つのアプローチ
ここでは、整体が実際に行っている主なアプローチを3つに分けてご紹介します。
痛みの緩和と可動域の改善
整体では、手首や指を無理なく動かせるように、筋肉や関節の調整をおこないます。やさしく動かしながら筋肉や腱の張りをゆるめることで、痛みがやわらぎ、少しずつ動きがスムーズに。関節の可動域(動かせる範囲)が広がると、日常生活の中での不便も軽くなります。
筋肉の緊張をほぐして血流を促進
整体では、筋肉のこわばりをやわらげる施術を通して、こり固まった部位の血流を整えていきます。血の巡りが改善されることで老廃物や炎症物質の排出がスムーズになり、体が持つ自然回復力が働きやすい状態に。が本来持つ力を最大限に引き出しやすくなります。
肩甲骨や背骨のバランス調整で負担を軽減
腱鞘炎の原因は、手首や指だけにあるとは限りません。肩や背中の筋肉の使い方、あるいは無意識な姿勢の癖が、手や腕への過度な負荷につながっているケースも少なくありません。
整体では、肩甲骨や背骨の動きに着目し、全身のバランスを見ながら体の土台から整えていきます。体全体の動作がスムーズになることで、局所にかかる無理な力が減少。結果として、腱鞘炎の再発予防を意識した姿勢や動作の見直しにつながる可能性があります。
腱鞘炎を改善へ導く信頼できる整体の選び方
効果を実感するためには、信頼できる整体院を選ぶことがとても大切です。ここでは、整体院を選ぶ際にチェックしておきたい3つのポイントをご紹介します。
口コミや症例実績が豊富
整体院を選ぶ際には、腱鞘炎の施術に関する実績があるかどうかを、事前に確認しておくことが大切です。たとえば「手首の痛みが軽くなった」「指の動きがスムーズになった」といった声があれば、その整体院の対応力や効果のイメージがしやすくなります。こうした体験談は、施術を受ける前の不安を和らげ、整体院を選ぶうえでの大きな判断材料となります。
体のクセや使い方を丁寧に見てくれる
腱鞘炎は、日ごろの姿勢や体の動かし方が関係しているケースが少なくありません。施術前に全身の状態や動作のくせを丁寧に確認してくれる整体院であれば、手や指への負担を根本から見直すサポートが期待できます。
国家資格を持つベテラン施術者が在籍している
腱鞘炎は、姿勢の乱れや体の使い方のクセが一因となるケースも多く見られます。特に片側に偏った動作や無意識のうちに繰り返している姿勢が、手や指への負荷につながっていることも少なくありません。
こうした背景を踏まえ、施術の前に体全体の状態や動きのクセをしっかりと確認してくれる整体院であれば、原因に沿ったアプローチが受けやすくなります。表面的な調整ではなく、負担のかかりにくい体づくりをサポートしてくれるかが大きなポイントです。
腱鞘炎の回復を早めるためにできるセルフケア
腱鞘炎の回復を早めるには、痛みのある部位を極力使わず安静を保つことが基本です。無理に動かしたり痛みのある箇所を強く揉んだりすると炎症が悪化し、回復が遅れる可能性があります。必要に応じてサポーターやテーピングで負担を減らしましょう。
急性期(炎症が強い時期)には、冷却によるケアが効果的です。冷たい保冷剤や氷をタオルで包み、10〜15分程度あてることで、熱感や腫れが落ち着きやすくなります。ただし、直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ず布で包んだ状態で行うようにしてください。
一方で痛みが慢性化している場合や、炎症が落ち着いてきた場合には温めるケアが有効です。ぬるめのお風呂にゆっくりと浸かる、あるいは温湿布でやさしく温めると血流が促され、こわばった筋肉がほぐれやすくなります。
症状が軽快してきた段階では、無理のない範囲でのストレッチや体操も取り入れてみましょう。特に肩甲骨まわりや背中の柔軟性を高めることで手や指への負担が分散され、腱鞘炎の再発リスクを抑えることができます。
腱鞘炎の再発を防ぐために見直したい生活習慣
腱鞘炎は再発しやすいため、日常の習慣改善が欠かせません。
まず重要なのが、作業の合間にこまめな休憩を取り入れることです。1時間に1回は手を止め、腕や肩を軽く動かすことで血行が促され、筋肉や腱への負担を分散させることができます。
また、作業環境の整備も再発予防に直結します。肘が90度に曲がる位置でキーボードやマウスを使えるようデスクやチェアの高さを調整し、長時間でも楽な姿勢を保てる環境づくりを心がけましょう。
さらに、見逃せないのがストレスによる影響です。精神的な緊張が続くと、筋肉がこわばり、血流が滞りやすくなります。その状態が長引くと炎症の回復が遅れたり、腱鞘炎の痛みが再び現れたりするケースも見られます。
腱鞘炎の再発を防ぐためには十分な睡眠と適度な運動に加えて、ストレスを溜め込まない工夫も大切です。
広島周辺で腱鞘炎にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
広島周辺にお住まいの方で腱鞘炎にお悩みの方は、ぜひセラピストプラネットにご相談ください。セラピストプラネットは広島県広島市を拠点としている整骨院で、広島県内に10店舗を構えています。どの店舗も最寄り駅から徒歩1〜13分程度というアクセスの良さが特徴の一つです。どんな些細な症状でも、お気軽にご相談ください。一人ひとりの原因を突き止めて、解決への道筋を探し、一緒に改善を目指していきましょう。
